もくじ
はじめに
本ブログ記事ではUnity Adsの導入手順を記載する。手順については僕が実際に進められた内容を記載することもあり、本来の正しい手順ではない場合もあるのであくまでも参考情報として参照してほしい。
Unity Adsを導入する際に他のブログの情報もいくつか参照したが、Unityの古いバージョンによっては以前と比較し設定の方法や各種UIが異なっていることが多く見られた。当時は最新の情報だとしても、1年後には、Unity Adsの仕様等が変更される可能性が高い。可能な限り、最新の公式リファレンスやマニュアルを参照した方が良いだろう。
Unity Adsの公式リファレンスは以下を参照すると良いだろう。今回、設定の順序などはこちらのリファレンスを参考にした。
Integration guide for Unity - Unity Ads Knowledge base
今回使用したソフトウェアの各種バージョンは以下の通りである。
- Unity:2021.1.16f1
- Unity Advertisements :3.7.5
Unity Adsの導入の流れ
Unity Adsの導入の流れを以下に箇条書きにして簡単にまとめておきたい。導入の際に必要な基本項目は今後もそれほど変わらないだろう。
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Unity IDの作成
通常、既に作成していると思うが、Unityのアカウントが必須となる。Unity IDの作成手順はUnity Adsに限った話でもないので本ブログ記事では省略した。 -
プロジェクトの設定
Unity EditorでUnityプロジェクトの設定を行う。プラットフォームを設定する。 -
Unity Adsのインストール
Package Managerより最新のUnity Adsをインストールする。 -
Unity Adsの設定
Project SettingsでProject IDを作成し、有効化する。 -
Adユニットの作成
Unity Dashboard - MonetizeページにてAdユニットを作成する。
プロジェクトの設定
Unity Adsで広告を表示させることができるプラットフォームはiOSもしくはAndroidとなっている。そのため、Build Settingsウインドウで広告表示がサポートされているプラットフォームへ設定する。iOSもしくはAndroidを選択し、「Switch Platform」ボタンをクリックする。( 1.1)
ここでもし対象のプラットフォームのモジュールがインストールされていない場合は、Unity Hubからインストールする。( 1.2)
Unity Adsのインストール
Unity Adsの最新バージョンでは、Unity EditorでPackage Managerからインストールすることを推奨している。Window → Package ManagerメニューよりPackage Managerウィンドウを表示させる。( 1.3)
Unity RegistryのPackageリストよりAdvertisementsパッケージを選択し、「Install」ボタンをクリックし、インストールする。スクリーンショットは既にインストール済みのため「Remove」ボタンが表示されている。( 1.4)
Unity Adsの有効化
Window → General → ServicesメニューをクリックするとServicesウィンドウがオープンする。( 1.5)
以降の作業は、自分のUnity IDでログインした状態で進める。Servicesウィンドウに表示されている「Ads」ボタンをクリックする。( 1.6)
Project Settingsが開くのでナビゲーションに従って、Unity Project IDを作成する。ここでProject IDを作成すると、Unityのオンラインサービスと連携ができるようになり、Unity DashboardやMonetize Dashboardから各種情報や設定ができるようになる。
Organizationsには自分で設定済みの組織名を指定し、「Create project ID」ボタンをクリックする。( 1.7)
アプリのターゲット年齢を設定する。13歳以下向けのコンテンツであれば、「Yes」を選択する。そうでなければ「No」を選択して「Save」をクリックする。( 1.8)
Project SettingウィンドウのAdsの「OFF」の部分をクリックしてオンにする。( 1.9)
設定がONになるとインストールされているAds Packageのバージョン情報、テストモードの設定、Game Idが確認できるようになる。テスト中は「Test mode」にチェックを入れておく。( 1.10)
Adユニットを作成する
Servicesウィンドウ上部もしくProject SettingsウィンドウのServices → Adsオプションにある「Dashboard」リンクボタンをクリックし、Unity Dashboardページにアクセスする。
ページ左のメニューからMonetize → Ad Unitsで対象プロジェクトのAd Unitsページを表示させる。もし対象のプロジェクトが選択されていない場合は、プロジェクトリストから選択すればよい。( 1.11, 1.12)
「Enable Ads」をクリックすると、おそらくMediation Partnerの設定を求められるが、とりあえずなしでもOK。たぶん後からでも変更はできる。( 1.13, 1.14)
Ad Unitsページが表示される。このページでAdユニットの設定や確認が可能である。すでにデフォルトで6種類の広告ユニットタイプが作成されているので、これを使用する。
このページでもGame IDが確認できる。もしAdユニットを追加で作成したい場合は、「Add Ad Unit」ボタンをクリックして作成する。ここで設定されている各種AdユニットのIDは、Unity Adsをスクリプトで実装する際に指定する名前となる。( 1.15, 1.16)
Unity Adsの基本設定は以上である。設定に関して特に難しい点はないのだが、仕様が頻繁に変わるからか、ネット上にUnity Adsの導入に関して完全なリファレンスやマニュアルが今のところ見当たらなかった。そのため一部の設定では手探りで試してみる必要があるだろう。そんなところが少し戸惑うところかもしれない。
次のページではVisual ScriptingでUnity Adsのバナー広告を実装していきたい。
Photo by Sharon McCutcheon on Unsplash