もくじ
はじめに
本記事ではUnity 2Dゲーム開発を学習できるUdemyコースを2本紹介します。いずれもURPに対応した学習内容となっております。
Unity 2020 URP Make a juicy 2d Shooter prototype
本ビデオ教材の特長
Unity 2020 URP Make a juicy 2d Shooter prototype
Create a fun shooting mechanic, simple enemy AI and juicy gameplay by adding visual and sound feedback
学習難易度:中級〜上級
ゲーム数:1つ
ジャンル:Top Down 2D Shooter
最新更新年月:2022年11月
Unityバージョン:2020.1.9f1 or 2022.2
ビデオ数:Sectionは12まであり、全部で117個
ビデオ再生時間:合計15h程度
言語:英語
価格:現在、通常価格が約3,300円程度
学習期間:1日1h~2h程度の学習で約3週間(※私の場合)
評価:4.0
概要
本講座は、Unity 2Dゲームをステップバイステップで作成するチュートリアルとなります。チュートリアルの特徴としては、まず、ゲーム内で使用するグラフィックやサウンドファイルはフリー素材を利用します。そのため、本チュートリアルではグラフィックの作成は不要です。
ゲームのアート素材は全てサンプルを使用する一方、ひたすらC#スクリプトで2Dゲームの各種機能を作りこんでいくチュートリアルになっています。そのため、プログラミングが苦手な人はチュートリアルを最後まで進めるのは厳しいかもしれません。その点、中級者向けとはいえ、挫折する可能性が高いことを考慮し評価をマイナス1とさせていただいています。
実際に本学習で使用したUnityバージョンは、Unity 2022.2.15f1です。チュートリアルの使用バージョンと比べて2世代新しいバージョンを使用しましたが、特に問題はありませんでした。
主な学習内容は以下のとおりです。
- 2D URPのプロジェクト作成手順
- 2Dプロジェクトのセットアップとドット絵のスプライトの設定方法
- プレイヤーキャラクターのセットアップ
- ScriptableObject⇒プレイヤー設定値をデータとして保存させる
- プレイヤーの待機アニメーションと移動アニメーションを設定
- マウスの位置でプレイヤーキャラクターの向きを変える
- footstepサウンドを追加
- Tilemapを使ってマップ作成
- Cinemachineによるカメラ追随手順
- 2D Lightの設定とシャドウ(影)を追加
- Pixel Perfect Cameraの設定
- 武器の追加
- WeaponのデータをScriptable Objectで作成
- 弾丸(Bullet)の追加、Bulletアニメーションの作成、Prefab化
- 弾丸の生成と衝突検知を追加
- カーソルの変更
- 敵キャラクターの作成(Spriteの設定、アニメーション)、ヒット処理の追加、HPの設定、死亡処理の追加
- 敵キャラクターのサウンドを実装
- Enemy AIの仕組みを作る
- ゲーム的な演出、効果、エフェクト、サウンド、フィードバックを追加
- DOTweenパッケージのインストール
- マズルフラッシュの実装
- DOTweenを使った武器の振動エフェクトの追加
- CinemachineのNoiseエフェクトによるカメラシェイクの実装
- Shader Graphを使った各種エフェクトの作成
- Post Processing Effectの追加
- プレイヤーキャラクターの死亡アニメーションの追加と、死亡時のイベント処理を追加
- 攻撃を受けた際のノックバックエフェクトを追加
- BGMの追加
- シンプルなUIの追加(HP、残弾数の表示)
- リスタートメニューの作成
- 敵キャラクターのスポーンシステム作成
- アイテムのドロップシステムの作成
良い点・悪い点
- 良い点
- URPで作成できる
- C#スクリプトをとことん学習できる
- 色々なパッケージやコンポーネントを使った学習できる(Tilemap, Cinemachine, DOTween, Light2D, Shader Graph, Animator, Animation, Post-Processingなど)
- C#の理想的な実装方法が学習できる
- 悪い点
- プログラミング初級者には内容が難しい
- 学習ビデオの時間がちょっと長い(約15h)ので、学習完了まで結構時間を要する
- インストラクターの方のコーディングのスペルミスがやたらと多い
- ナレーションの英語の訛りが少しきつい
- レベルデザインの講習がほとんどない
チュートリアル完了後の感想
基本的なトップダウン型の2Dゲームの作成を学習できるチュートリアルです。やはり、C#スクリプトの使い方がかなり理想形に近いものになっており、厳密な形でコードされているので、初級者にはちょっと難しいかもしれませんが、RequireComponentやprotectedやUnityEventsを多用する等、本チュートリアルでの実装に従って作成することで一段階上のプログラミングスキルが身に付けられるのではないかと思います。
2Dに関連するところでは、2D LightとShadow Caster 2D、Pixel Perfect Cameraあたりはとても有用だと思います。
結論としては、初級者の方は他のチュートリアルを先に学習してから、2Dシューターに興味があれば、さらに本チュートリアルで学習するのが良いかもしれません。また、中級者以上の方で、2Dゲーム開発とC#スクリプトの理解を深めたいという方に最適なチュートリアルであると思います。
Unity 2D RPG: Complete Combat System
本ビデオ教材の特長
Unity 2D RPG: Complete Combat System
Code your own top-down RPG game combat system in Unity using C#
学習難易度:初級~中級
ゲーム数:1つ
ジャンル:Top Down 2D RPG
最新更新年月:2023年6月
Unityバージョン:2022.2.2f1
ビデオ数:Sectionは9まであり、全部で86個
ビデオ再生時間:合計10.5h程度
言語:英語
価格:現在、通常価格が約7,000円程度(セール時の最安価格は1,500円~2,000円ぐらい。)
学習期間:1日1h~2h程度の学習で約2週間(※私の場合)
評価:5.0
概要
本講座は、トップダウン(Top-Down)型の2D RPGゲーム開発を学習できます。2Dのピクセルアートを使用したアクションRPGゲームを開発する流れを学習します。
学習の際に使用したUnityバージョンは、Unity 2022.2.19f1です。
主な学習内容は以下のとおりです。
- Unity、VS Codeのインストール
- URPプロジェクトの作成とレイアウト変更
- プレイヤーキャラクターの移動プログラムを追加
- New Input Systemの使用
- 敵キャラクターの作成
- プレイヤーのソード攻撃アニメーションとスクリプトを実装
- ソードエフェクトを追加(スプライトアニメーション)
- 敵キャラクターのHP追加、死亡処理追加、ノックバック追加
- ダメージエフェクトの追加
- Death EffectをParticle Systemで作成
- プレイヤーキャラクターのダッシュアクションとダッシュエフェクト(Trail Renderer コンポーネント)を追加
- レベルマップの作成、Tilemapの作成
- パララックス(Parallax)を追加
- Bushの破壊表現とパーティクルエフェクトを追加
- シーンの切り替え
- 武器(Weapon)のインベントリーシステムの構築
- 武器にBow(弓)とStaff(杖)を追加
- プレイヤーキャラクターのHPを設定。被ダメージ時のノックバックとホワイトエフェクトを追加。
- 敵キャラクターにGhostとGrapeの2タイプを追加
- 3種類のアイテムを追加(コイン、スタミナ、ハート)
- プレイヤーのUIを追加(HP、スタミナ、コインの3種類)
- カスタムカーソルの設定
- プレイヤーキャラクターの死亡処理
良い点・悪い点
- 良い点
- New Input Systemを学習できる
- 最新のUnityリリースバージョンで学習できる(2023/5時点)
- 他のUdemyコースのサンプルゲームと比較して完成度の高いゲームを作成できる
- 学習ボリュームがちょうどよい。
- 複数のタイルマップ
- 悪い点
- UniyやC#の基本をある程度、習得済みの学習者向けである(Scriptable Object、Singleton、Interfaceなどは知っておいた方が良い。)
- 進行や英語ナレーションの速度が少し早い
- 自分の環境では不安定であったVisual Studio Codeをコードエディターとして使用している
- タイトル画面や設定画面などの学習は含まれていない
チュートリアル完了後の感想
先に紹介したUdemyコースと同様にトップダウン型の2Dゲームの作成を学習できるチュートリアルです。また、URPプロジェクトを使用し、2D LightingやPost-Processing、簡単なShader Graphの作成など、学習内容も似ているところがありますが、本チュートリアルの方が、C#スクリプトの難易度は低いと思いますので、初級者の方でも問題なく進められると思います。
本チュートリアルで使用しているコードエディターはVS Codeでしたが、ビデオ内のインストラクションのみでは、うまくC#のコード補完が機能してくれませんでした。一応、トラブルシューティングの方法も補足してありましたが、解決するまでに時間がかかりそうなので、これまで使用して安定しているVisual Studio Community 2022を使うことにしました。
Visual Studioはインストールに必要なファイル容量が多く必要ですが、Unity HubでUnityと一緒にインストールできますし、Unityとの連携も安定しているので、個人的にはVisual Studioの方をおすすめします。