もくじ
はじめに
Making Snow Effect With Unity VFX Graph | Work Scape #3
2021/02/03 追記
VFX Graphを使ってSnow Effectを組んでいる様子をWork Scape Videoとして作成した。VFX Graphによる雪の表現は色々なパターンがあると思うので、このビデオで見られる方法はそのうちの1つとして理解頂きたい。
Unity Learn Premiumのオンラインプログラムである「 Making Snow with VFX Graph」を学習したので、VFX Graphについて簡単に概要を記したい。VFX GraphはまだUnityの入門向けの解説書ではあまり取り上げられていないトピックだと思う。VFX Graphは入門として取り組みやすいモバイルゲーム向けのツールではなく、大規模なゲーム開発や映像演出で有用なツールだからだろう。
VFX Graph = Node base editor for visual effects
VFX GraphとはUnityで用意されているビジュアルエフェクト(Visual Effect)のためのノードベースエディターである。
従来のゲームエフェクトであるParticle Systemの拡張版がVFX Graphと考えてよいだろう。従来のParticle SystemがCPUを利用し描画するのに対し、VFX GraphはGPUを使い数百万のパーティクルの描画が可能だそうだ。だが、Particle Systemのメリットである、Physics Engineの利用、エフェクトによる計算結果のゲームプレイへのフィードバック等の機能はVFX Graphでは利用できないとのこと。
リファレンス
以下、VFX Graphに関する各種情報リソースのリンクを記す。
- Visual Effect Graph
- Unity Manual: Visual Effect Graph
- Unity Blog: Creating explosive visuals with the Visual Effect Graph
- Unity Blog (日本語翻訳): Visual Effect Graph を使った爆発エフェクトの作成
VFX Graphのセットアップ
Unity 2019.3よりVFX Graphは正式リリースされた。VFX GraphはHDRPのテンプレートから新規プロジェクトを作成するとデフォルトですぐに使えるようになる。後からインストールする場合やアップデートする場合はPackage Managerを使ってインストールする。以前はHDRPじゃないと利用できなかったが、Unity 2019.3ではURPでもPackage ManagerからVisual Effect Graphをインストールすれば利用できる。
VFX Graphでどんなビジュアルエフェクトが作成できるのか、簡単に実行できるテンプレートが用意されている。VFX Graphエディター上で右クリックし「Create Node > System > Simple Swarm Particle System」と選択するとテンプレートからVFX Graphの基本構成が作成され、すぐにParticle Systemのデモを実行できる。
VFX GraphはGPUにより処理しているので100万個のパーティクルでも遅延なくスクリーンに描画が可能である。Snow Effectで100万個の雪を降らせてみたところ、さすがに私の貧弱なノートPCでは筐体が非常に熱くなってしまったが、描画の遅延なくパーティクルが表示された。VFX Graphは高負荷な計算処理が必要なため、現時点では携帯端末等のデバイスでは利用ができない仕様である。